オヤジ、厨房に立つ。~親戚がたくさん送ってきたさつまいも編~

秋冬になると親戚からさつまいもが段ボール箱ごと送られてくる“茨城あるある”。ご厚意ありがたく頂戴しつつも「調理法が少ないのに食べきれねーべよ」というのが本音だろう。日頃お世話になっている隣り近所へおすそ分けはもちろんだが、よし来た!ここは茨城のオヤジが腕によりをかけてさつまいもを食卓の主人公に仕立てて、ホームパーティと洒落込もうではないか。

その完璧さが仇に…

わが茨城の名産さつまいもは完全食といっても過言ではない。良質の炭水化物に、ビタミン類や食物繊維、ミネラルなど、他の根菜類が逆立ちしても敵わない豊富な栄養素がどっさり含まれている。熱さえ加えれば甘みがあるから皮ごと食べられ、調味料も要らない。まさに食物として非の打ちどころがないさつまいも。だがこの完璧さが仇となっている。味がはっきりしているので料理に選ばれにくいのだ。お宅でも栄養価に劣るにんじんやじゃがいもが食卓に並ぶのを尻目に、食品庫の暗がりでさつまいもは己が完璧さを憂いていないだろうか?

ある日。トドメとばかりに親戚のおじさんからさつまいもが箱ごと届くのが〝茨城あるある〞。もうこうなったらお父さんが厨房に立つしかない! でもあれ?さつまいも料理ってなんだっけ?

失敗が少ないさつまいも料理
実は意外と知られていないさつまいも料理。南米を原産とし、環太平洋の国々で古くから食べられているさつまいもは、当然、煮る、焼く、炒める、揚げるが可能な食材である。その上、味がしっかりしているので、むしろ調理の失敗が少ないのだ。失敗が少なければお父さんが恥をかく機会も少ない。ここはさつまいも料理を上達させて、妻子の胃袋をがっちりキャッチしようではないか。せっかくの名産物である。茨城のお父さんには是非ともさつまいも料理の達人になっていただきたい。女性と子どもが喜ぶならホームパーティだって実現可能だ。「◯◯ちゃんのパパ、お芋料理ができるなんて素敵〜」「ふっ。奥さん。よければレシピ教えますよ」

お芋料理ができるなんて素敵~!

妻子の胃袋をがっちりキャッチ!

愛と平和のレシピここにあり。
芋料理の達人がステキかはともかく、お父さんが地域とつながりを持つのは、家族にとって素敵なことである。僕らが子どもだった昭和時代の家庭では、蒸かすか、天ぷらだねになるくらいだった不遇の名産物さつまいも。今回は料理の苦手なお父さんでもデキる愛と平和のレシピを用意したので、美味しくて栄養豊富なさつまいもから始まる茨城的幸福論を唱えて頂きたい。

栄養バランスに優れた「さつまいも」

煮干しのわた取りもお手伝い

親がパーティーの支度中もゲームで遊んでいる子供たち

ここちよい秋の日に近所の家族とさつまいもパーティー。

さつまいもと梅ご飯

さつまいもは甘みと風味が強い食材。この特徴を活かした炊き込みご飯である。ポイントは梅干し。酸味によって味にメリハリが生まれ、炊き込みご飯の味にしっかりした輪郭が加わる。

材料 (4人分)
作り方さつまいも(1本) 米(3合) 料理酒(1合)乾燥昆布(2枚) 刻んだ梅干し(2個分ほど)干し芋(お好みで) ゴマ塩(少々)

1 さつまいもをサイコロ状に切る。水にさらしアクを抜く。
2 釜の中に研いだお米を3合分入れる。
3 日本酒を入れ水を目盛りまで足し、刻んだ梅干しを入れたらしっかりと混ぜ、1のさつまいもを加え、乾燥昆布を乗せ炊く。
4 干し芋を大きめに刻む。ご飯が炊きあがったら干し芋を加え、全体を混ぜ合わせる。
5 器に盛り、ゴマ塩をかけたら完成。

さつまいもの豚汁

味噌と煮干し、豚肉など、旨味の強い食材を使って芋臭さを抑えこんだのが豚汁。さつまいもは甘みの強くない「紅あずま」などの品種を使うとなおよし。

材料 (4人分)
作り方煮干し(50g) さつまいも(1/2本)にんじん(1/2本) ごぼう(1/2本) こんにゃく(1/2個) 豚バラ肉(120g) 青ネギ(適量) 味噌(大さじ3)

1 鍋に1リットル水を張り、ワタを取った煮干しを入れて15分煮出す。余裕があれば水出し半日でOK。
2 各野菜と肉を食べやすい大きさに切って、だし汁を入れて煮る。あくをこまめに取る。
※こんにゃくは下茹でしておく。
※ごぼうはささがき後に酢水(水500ccに大さじ1) に10分つける。
3 具材が煮えてきたら弱火にして味噌を入れる。4 薬味の青ネギを散らしてできあがり。

鶏肉とさつまいものバター炒め

焦げたしょうゆバターの香りとコクがさつまいもと相性ぴったり。鶏肉はむね肉を使うことでしつこさがなくなる。おかずはもちろん、酒の肴にオススメの逸品。

 

材料 (4人分)
作り方鶏むね肉(200g) 片栗粉(大さじ1)鶏がらスープの素(大さじ1) さつまいも(1/2本)バター(大さじ2) 日本酒(大さじ1) しょうゆ(大さじ1)黒ごま(適量) ねぎ(適量)

1 さつまいもは細切りに。むね肉は一口サイズにカット。
2 皿などの上に片栗粉と鶏がらスープの素をあけ、むね肉にまぶす。
3 フライパンにバターを入れて焦げないように弱火で溶かす。むね肉とさつまいもを入れたら中火にし、日本酒、しょうゆをかけて炒める。
4 むね肉に火が通ったら盛り付け。黒ごまとねぎを和えてできあがり。

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